Jun 22, 2018 Life -  

身体に良さそうな「お茶」の落とし穴!?

Text: Tomoyo Shimazaki

身体に良さそうな「お茶」の落とし穴!?私たち夫婦は、家族が安心して暮らせる食や住環境を求めてドイツに移住してきました。移住前に調べていた情報通り、オーガニック食材専門のスーパーがあって、それ以外の一般的なスーパーでもBIO(ビオ)製品を簡単に手に入れることが可能です。徒歩15分圏内にオーガニック専門スーパーが3つもあることが全てを物語っています。今は口に入れる食材の98%はオーガニックで作られたものを購入していますが(パンもお菓子もジュースもチーズもパスタも肉も卵もウインナーも豆腐もビールも!)日本の半分くらいの食費で収まっています。日本では、頑張って探さないとオーガニック・無添加無化学調味料の食材は手に入らなかったし、とにかく食費はかさんで大変でした(いろいろ知ると妥当な金額だとは思うけど…)。もっともっとオーガニック農家さんが増えたらいいなぁと思うけど、みんながそれを買って応援しないと成り立たないわけで。

私がドイツにいてできることは、日本でも安心安全な食を選択する人が増え、生産者が増え、流通が増え、オーガニックで作られたものを購入できる選択肢がすこしでも増えるように、誰かのなにかのきっかけになる情報発信をすることくらいかもしれません。私達夫婦も、いろんな方から考えるきっかけをいただいたり、食や環境のリアルを教えていただいた結果、今に至っています。おそらくそのきっかけが無かったらドイツに移住する選択肢はなかったので、きっかけを与えてくださったことに心から感謝しています。

私たちに食を変えるきっかけを与えてくれた人の1人が、滋賀県甲賀市で養鶏農家&自然栽培や無農薬無化学肥料で栽培された野菜などを販売をされている「ほんまもん市」の店主である野田勲さん。以前かなり反響のあった「卵の真実」の記事に続き、約2年前に野田さんにインタビューをさせていただいた「お茶の話」について今日は書こうと思います。前も別なところで掲載しておりましたが、リライトしてこちらのブログに再掲載します。

日本人なら毎日のように飲んでいる「お茶」。お茶と農薬の関係やオーガニックな野菜よりも、オーガニックなお茶を目にする機会が少ない理由などを教えていただきました。

お茶の発祥の地「滋賀」

身体に良さそうな「お茶」の落とし穴!?
まず、あまり知られていないお茶の歴史から。約1200年前に、最澄は中国から持ち帰ったお茶の種を、滋賀の比叡山山嶺と信楽朝宮に植えたとされています。つまり滋賀県は、お茶発祥の地。宇治茶よりも400年以上前には、すでに現在の滋賀県でお茶が栽培されていた。なんだか誇らしいですよね。

また滋賀県は、お茶の栽培に適した気候と土壌を持つ土地と言われています。日本の五大銘茶産地のひとつ、風味豊かな「朝宮茶」や、県下最大の産地で濃厚な味が特徴の「土山茶」、「宇治は茶所、茶は政所」という言葉が受け継がれている「政所茶」をはじめとして、今も県内各地域では、それぞれの風土を活かしたお茶が栽培されています。

お茶と農薬の関係は?

ここからが本題になります。みなさん、お茶の葉が緑色をしているのは、どうしてだと思いますか。それは、葉緑素があるからですね。その葉緑素の中に入っているのは、窒素と炭水化物。植物は、窒素を使って葉をつくるため、窒素肥料をたくさん土に入れることで、たくさんの葉がつくられて行きます。

お茶は、お茶の木の葉を収穫するもの。葉が多くつくのは一見いいことのような気がしますが、窒素肥料を使えば使うほど、病気も出やすくなり、虫もつきやすくなってしまう。そうすると、自然と農薬を使う量が増えます。そのため、お茶に認められている農薬散布は、年20回。これは野菜よりもずっと多い回数です

お茶は洗わないからこそ気をつけたい

実際にお茶に使われている農薬は、殺虫剤と殺菌剤がブレンドされたもの。さらに雨が降っても流れないように展着剤も入っています。ブレンドすることで、どんな化学反応が起きるのかということもはっきりわかっていません。そして、何よりも気にかけて欲しいことがひとつあります。野菜は食べる前に洗いますが、お茶を洗う人はいませんよね。お茶農家が葉を摘み蒸して乾燥したものを、私たちはお湯で煮出して飲んでいる。このときに農薬がお湯にとけ出す可能性はゼロとは言い切れません。

オーガニックのお茶が少ない理由とは

お茶でも野菜でも、1番難しいのはすでに農薬や肥料が含まれた土をオーガニックな栽培方法に切り替えること。特にお茶の場合は木ですから、毎年生えかわるわけではありません。1回消毒をやめたら全部葉が食べられてしまう。今、農薬や化成肥料を使う慣行農業を行っている人が無農薬のお茶の生産に切り替えるには、最低3年間は無収入になるくらいの覚悟が必要です。お茶の木を新しく生まれ変わらせることはそれくらい難しい。オーガニックのお茶が少ないのは事実ですが、現在滋賀県では農薬や化成肥料を使わないお茶農家も増えています。

子どもに飲ませたいお茶の種類とは?

子どもに飲ませたいお茶の種類の前に、まず多くの人が誤解していることをお伝えしましょう。みなさんは「番茶=ほうじ茶」と思っていませんか。お茶の新芽を収穫するのは、5月から7月ごろ。それから夏をすぎて硬くなったお茶の葉を番茶と呼ぶため、緑茶もほうじ茶も番茶の一種。ほんまもん市で販売している「秋冬番茶」を一度見てください。成分表示にもは緑茶と記載されています。

新茶はカフェインが多い、番茶はカフェインが少ないから子どもに飲ませるなら番茶だという説が出回っています。でも、カフェインと農薬、どちらが子どもに影響を与えるものでしょうか。農薬とカフェインを同じ立ち位置で考えることは避けて欲しいですね。もし、無農薬のお茶の中でどのお茶が良いかと聞かれたら、秋冬番茶がおすすめです。

親も子もまずは本物を知って欲しい

そもそも緑茶は、とても酸化しやすいもの。煎れて30分も経てば味が変わってしまいます。それなのに、ペットボトルのお茶がずっと同じ色を保つことができるのは酸化防止剤が入っているから。ビタミンCという表記になっていますけどね。親も子も、まずは本物を知ることが大切です。本物を知ることで、異質なものは舌が排除してくれる。ただ人間の身体には、適応能力もありますから、全てをオーガニックにすることだけが良いとは思いません。でも、毎日飲むお茶だけは、特にしっかり選んで欲しいと思います。

「身体に良さそうな「お茶」の落とし穴!?」のまとめ

・お茶の葉をたくさん収穫するために肥料を増やすと、病気になりやすいため農薬の量が増える
・無農薬のお茶が少ないのは、木を生まれ変わらせるためには年月がかかるから
・特に子どもには無農薬のお茶を。その上でカフェインの量を気にするなら、秋冬番茶がおすすめ

私たちの身近にあるお茶。身近すぎてあまり意識することなく、毎日口にしているものだからこそ、そして野菜と違って洗わないものだからこそ、他の野菜以上に気をつける必要がある気がします。

ともよさんおすすめの無農薬栽培のお茶

かたぎ古香園の無農薬のお茶
日本にいた時は、いつも野田さんのところで滋賀県の信楽にある「かたぎ古香園さん」のお茶を購入していました。今から夏にかけては、野田さんもおすすめしている秋冬番茶の水出しがすっきりしておすすめです!

↑ティーバッグタイプなら水出しも楽だよ!

↑これはドイツまで持ってきて、飲んでいます!

↑おいしくていろんな人にプレゼントしまくりました(笑)

ぜひおためしあれ!


まだ「卵の真実」を読んでおられないかたは、ぜひこちらも読んでみてくださいね!

では!

Tomoyo Shimazaki

Tomoyo Shimazaki - 島崎ともよ

ベルリン在住フードスタイリスト。身体のことも食のことも疎かにして働きすぎたことで身体を壊したのが2013年。生活を見つめ直し、働き方を変え、食を変えたところ、おかげさまで薬が手放せなかった病気はいつのまにか治っていました。それ以降ブログを通して、ナチュラルなレシピを発信しています。 2018年に生活の拠点をドイツ・ベルリンに移しました。日々の食生活は和食中心ですが、手に入らない日本の食材はたくさんあります。値段が高くてなかなか手が出ないものもあります。その逆境の中でも、限られた材料を使い、誰でも手に入れられる材料に置き換えながら、日本で食べるのと同じように美味しく作れる和食のレシピも開発中!

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