病院・歯医者

娘のベルリン歯医者体験記④ベルリンに日本人の歯医者さんがいた!

長々と続いた娘の歯医者ストーリー。今日で最終回となります。長いですが、どうぞお付き合いください。

さてさて、ドイツでは全身麻酔で歯の治療をしなきゃダメだと言われた娘が、いよいよ日本に一時帰国し歯医者で診てもらう時がやってきました。目視では確認できない虫歯なのでレントゲンをとります。「日本だとこの程度の虫歯は、大体フッ素を塗りこんで進行を遅らせるくらいかな。とりあえず様子を見ましょう。」以上!

かたや様子見(日本)かたや全身麻酔(ドイツ)。違いすぎて逆に戸惑います。削る必要もないとのことで、即帰宅です。とりあえず、虫歯が進行しないように気をつけて、よく注意しておくことになりました。

ところがドイツに戻って4ヶ月後、娘が歯が痛いと言い始めました。思いの外早く進行してしまったようです。今度こそは本当に治療しなきゃなので、またベルリンで新しい歯医者さんを探すことにしました。さすがに今まで行ってたところは全身麻酔推奨だから行けない…。

ちょうど同じタイミングで、6歳と4歳の子どもがいる知人から、子どもたちが歯医者にかかっているから、と話を聞くことができました。この子達もやはり全身麻酔の治療を勧められるばかりで本当に困ったそう。私たちと同じくプライベート保険で、ドイツ語は話せないファミリー。どうしても全身麻酔に納得がいかず、自力でいくつか回ったけれどダメだったので、ドイツ語の話せる人に一緒に付いてきてもらい先生に思いを伝えてもらったそう。そしたら1人で行った時は全身麻酔じゃなきゃ治療は無理!と言って聞かなかった歯医者が、すんなり麻酔なしでオッケー、となったとのことでした。結果、子どもたちは一切痛がることなく治療を終えた、と教えてくれました。

私も、ドイツ語を話せる人に同行してもらわなきゃかなぁ…なんて思っていた頃、ベルリンに先生も歯科衛生士さんも日本人の歯医者があるよ!と知人から情報をもらいました。どう言われるかは分からないけれど、とりあえずそこに行ってみることに。

ここからは、ベルリンで日本人の歯医者さんを探されている方にも分かりやすいように細かい情報も書いておきます。

Zahnarztpraxis Dr. Stefan Naumann & Dr. Gen Yamamura
Auguste-Viktoria-Straße 7, 14193 Berlin
03089060802(日本人専用ダイヤル)

完全予約制とのことだったので、事前に電話。日本語で予約できたのはとても有り難かったです。当日は受付に日本人の方はいなかったので、英語が話せるスタッフとやり取り。(後に知るのですが、このドイツ人のスタッフさん、どこかで見たことある顔だなぁ…と思っていたら、同じ幼稚園に子どもを通わせているママさんでした!)日本語の問診票を記入し、呼ばれるのを待ちます。ドイツで歯医者や小児科に行くときに本当に困るのが、ドイツ語の問診票。いつもGoogle 翻訳しながら記入してきたので、それが無いだけで気が楽だし、幸せすぎて感動しました。

名前を呼ばれて部屋に入ると男の優しそうな先生がお見えになりました。アシスタントで付いてくれたのは、受付でやりとりしたドイツ人のスタッフです。先生と私達は日本語で会話し、先生はスタッフとドイツ語で会話しています。娘の前歯が無い理由、ドイツの歯医者では全身麻酔が必要だと言われたこと、日本の歯医者では治療の必要はないと言われたこと、などザッと話し診てもらいました。結果、丁寧に歯の状態と治療の必要性などを説明してくださって、こちらも納得の上、痛みのある歯だけ削ることになりました。しかも麻酔なし!

麻酔なしで大丈夫なのかと思いましたが、娘に聞いたら痛みは全然なかった!と。乳歯の虫歯は痛みをあまり感じないので、進行するまで気がつかないことが多いそう。なので、麻酔なしでも治療できる場合が多いと仰っていました。

娘は歯医者で怖がることはないので、すんなり治療は進み10分もせずに終了。治療する必要がある歯だけを、子どもの身体への負担を最小限に…という私の気持ちを汲んでくださって、丁寧に説明して下さって、しかも日本語!大満足です。

ちなみに、これで約150€。銀行振込で支払うことになりました。ベルリンで行った小児科や歯医者は5軒ありますが、ほとんどが後日自宅に請求書が届いて振込するスタイル。プライベート保険は、その場で支払わなければいけない、と聞いていましたが、私の経験上そんなことはありません。その場での支払いを求められてもECカードで支払いできる場合もあるし、ECカードが無理なら振込対応もしてくれます。まずは実費で支払わなければいけないプライベート保険の私たちにとっては、高額なお金を持ち歩かなくていいのは有り難いです。

さて、今回の娘の歯医者関連のあれこれでいろいろ再確認することがありました。特に語学力がないと、自分の思いとは裏腹に相手のペースに流されてしまうことはある程度仕方ないとは思うのですが、もし少しでも違和感があるなら、例え時間がかかっても、言葉がうまく話せなくても、とことん納得できるまで首を縦に振っちゃダメだなぁと思いました。100%理解出来ていないのに咄嗟に「yes」と答えてしまうことは、いろんな場面であります。間違えて解釈していることもあるし、答えてから後悔することももちろんあります。歯科治療は一歩間違えたら命に関わること。ドイツでは全身麻酔は普通かもしれないけれど、私にはこれっぽっちも普通のことでは無かった。ここはドイツなので日本人の常識や感覚と違うことがあるのは当たり前で、郷に従え…の気持ちも分からんではないですが、命がかかることは特に、納得できないならとことん考えて調べて話し合って、それでも無理なら受け入れる必要は無いかなと思います。

実は私、アメリカ留学中に緊急手術をしたことがあるのですが、退院時に処方された痛み止めがあまりにも強すぎて、副作用で家でおかしくなりまた病院に逆戻りしてしまったことがあるのです。体重から薬の摂取量は割り出したと先生はおっしゃっていましたが、それでも私には強すぎたみたいで、大きな大きな錠剤をくだいて1/3量でちょうど良かったのです。

これは、外国人の身体と日本人の身体は違う!ということをリアルに体感した出来事だったので、今回の全身麻酔に躊躇してしまったのもあるかもしれません。

それから、言葉が話せない&プライベート保険だと、残念ながら騙される可能性はゼロではないと、セカンドオピニオンで行ったドイツ人の歯医者さんに言わました(この先生は良心的で良かった…)その先生の所では、通常高額治療になる場合は、歯医者側も患者さんに支払い能力があるのか確認するために、見積もりを作り、保険会社に送ってもらって保険会社負担と本人負担分を明確にした上で治療に同意するなら書面にサインを求めるようにしているそうです。なので、見積もりをもらった時点で、治療内容を全て確認し疑問がある場合は、本当にその治療が必要なのか、もっと安いマテリアルを使えないか?などを話し合ったり、複数の歯医者さんの意見を聞いて判断するのが普通だとのこと。プライベート保険の人には、高いマテリアル代を使おうとする悪い歯医者もいるからね、とのことでした。

結果的に娘は虫歯が進行してから治療しましたが、痛みの無いうちに全身麻酔をしてササっと治療しておいた方が良かったのか、それには正解はないので分かりません。でも、私は最終的にはこの日本人の先生のところで納得できる形で治療してもらえて、良かった!歯磨きが大嫌いで、毎回歯磨き中は泣き叫ぶ息子なら、麻酔ジュースや全身麻酔をしない限り治療は無理かなと思います。なので、全身麻酔での治療を全否定しているわけではありません。あくまでも、今回の「娘の場合には」したくなかった、という話です。

これで、長かった娘の歯医者ストーリーズはおしまい。異国の地で、歯医者問題で悩む方のヒントになればいいなぁと思います。

Tomoyo Shimazaki

WRITTEN BY

Tomoyo Shimazaki

ベルリン在住フードスタイリスト。身体を壊したことをきっかけに食生活を変えたところ、それまで薬が手放せなかった身体がいつのまにか薬のいらない身体に。それ以降ブログを通して、ナチュラルでシンプルなレシピを発信しています。 2018年に生活の拠点をドイツ・ベルリンへ。海外生活で手に入る限られた材料でも日本で食べるものと同じように美味しい和食のレシピを開発中。

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